福島第一の事故は何故起きたのでしょうか。戦後日本の歩んできた道は正当な道だったのでしょうか。同じ敗戦国でありながらドイツは原発全廃への道を歩み始めています。ドイツの人口は約8000万人・GNP(国民一人当たりの収入)は39,058ドル、それに対し日本は人口約1億2千600万人・GNPは36,179ドルです。経済最優先で来た日本と、未来の社会や国民の安定を目指してきたドイツ。その根幹とする哲学や理念の違いが、これから更に国民の幸せの格差を拡大させる事は火を見るより明らかでしょう。溢れかえる情報に左右されるのではなくこれだけは後世に伝え残しておかなければならない事象を集約し、問題を整理し、これからの私たちが歩むべき道を明確にして行かなければなりません。原発導入に流されて行った冷戦時代の日本の背景は,NHKの現代史スクープドキュメント(44分)によって良く精査し、纏められています。<1994年制作>
<チェルノブイリから学ぶべきもの>WHOとIAEAの姿を垣間見て、国連を始めとした国際組織が本当に我々人類の進むべき道を示しているのかが問われています。国際機関が何故に、どの様な組織によって制御され、世界をわざわざ遠回りさせているのかを知り、世界中の人々との連携を確立しながら、どんな権力にも屈しない、不動の組織を確立して行くことが急務の様に思われます。
<ユーリ・バンダジェフスキー氏>
バンダジェフスキーは突然死を含む被曝小児患者の病理解剖を行い、セシウム137の体内分布を調査した。心臓をはじめとして、腎臓、肝臓、甲状腺・胸腺・副腎などの内分泌臓器に高いセシウム137の集積と組織障害が認められた(内部被曝線量の全身平均の約10倍)。再生能力が高い骨格筋細胞と違い、心筋細胞はほとんど分裂しないためにセシウム137が過剰に蓄積しやすく、心筋障害や不整脈などの心臓疾患が惹起されやすいと考察している。さらに、セシウムにより人間や動物の体内に引き起こされる病理学的変化を『長寿命放射性元素体内取り込み症候群=Syndrome of long-living incorporated radioisotopes(SLIR)』と命名した。SLIRは生体に放射性セシウムが取り込まれた場合に生じ、その程度は取り込まれたセシウムの量と時間で決まる。そして、その症候群は心臓血管系・神経系・内分泌系・免疫系・生殖系・消化器系・尿排泄系・肝臓系における組織的・機能的変異によって規定される。SLIRを惹起する放射性セシウムの量は年齢、性別、臓器の機能的状態により異なる。小児の臓器と臓器系統では、50Bq/kg以上の取りこみによって相当の病的変化が起こり始める。10Bq/kgを超える濃度の蓄積で心筋における代謝異常が起こり始める。
ベラルーシで医療活動を行った長野県松本市長の菅谷昭(外科医)は、バンダジェフスキーの論文を読み、『ベラルーシにいる時に心臓血管系の病気が増えていることを不思議に思っていましたが、この(バンダジェフスキー)論文で納得しました。解剖した結果ですから、非常に信頼性が高い。がんもさることながら今後は福島の子どもたちの心臓が心配です』と発言しています。
2011年に発生した福島原発事故について、バンダジェフスキーは以下のコメントを寄せている。
『日本の子供がセシウム137で体重キロあたり20 - 30ベクレルの内部被曝をしていると報道されたが、この事態は大変に深刻である。子供の体に入ったセシウムは心臓に凝縮されて心筋や血管の障害につながる。(全身平均で)1キロ当たり20 - 30ベクレルの放射能は、体外にあれば大きな危険はないが、心筋細胞はほとんど分裂しないため放射能が蓄積しやすい。子供の心臓の被曝量は全身平均の10倍以上になることもある』
また、被曝の影響は胎児や子供に大きく生じ、遺伝の影響が次世代に現れる可能性や、日本の食品の暫定規制値について「大変に危険」とし』、さらに食品に関する影響への懸念として、「今後放射能が土壌に浸透して野菜が吸収しやすくなる」などを表明した。
*放射線(物理学と健康)*<by Wikipedia>
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