今回のオバマ大統領の中東訪問は我々に多くの期待を抱かせるものでした。まずイスラエルのネタニヤフ首相との会談に於いては、思考する方向性の違いを明確にし、汎シオニズムに傾倒するネタニヤフ氏の考えを改める事を求め、同時にパレスティナを独立した国家としても認めるよう示唆した事も報道される通りです。又、2011年のトルコのガザ地区への支援物資を運んでいた船を攻撃し9人の死者を出して以来不仲となっているトルコとの和解を図るために、ネタニヤフ首相にトルコ首相エルドガン氏に電話を入れさせ、謝罪の場を作り、関係を正常化させた事も見逃せない事です。
すでにガバナーとして死に態となっているシリアのアサドに変わる統治機構として、どのセクトのどの人物が最もふさわしいかを協議する目的も在ったようです。これら一連の根回しの為に新国防長官となったジョン・ケリー氏を派遣していた事も忘れてはならないでしょう。
ニューヨーク・タイムズではこれら一連のオバマ大統領の行動を高く評価しながらも、中東全体の和平の実現にはまだまだ遠い道のりがあるだろうと結んでいます。 03/24/2013 sonegoro